或るジャンヌオルタちゃん好きの奇蟲飼育記

どーもユウです!このブログでは(超)不定期で自分の部屋で飼っている奇蟲達の飼育法とか雑談とかを徒然草的な感じでつらつら書いていきますw ネット上に飼育法があまり載ってないマイナーな種類についても書いてくので参考にしていただけると嬉しいですマジで。

番外編:エリスカブリモドキを大体9ヶ月間飼ってみて

どうも。皆様お久しぶりです。一応無事に生きております。
今回はちょっとマジメな感じでいきたいと思うので皆々様シクヨロです()。

いきなり本題

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今回は当ブログで度々、というか登場頻度No.1のエリスカブリモドキの飼育について、昨年の9月下旬から今年6月までの期間、飼育繁殖をしていて気付いたことや、ブログやTwitterなどを読み発見したことなどを中心にまとめていきたいと思います。なので今回はおふざけナシ(多分)という事でお願いします。
タダでさえ飼育情報が少ない虫なので、これから飼育するであろう方達の参考になると幸いです。

前回のエリスブログ:https://yujdoearthtiger.hatenablog.com/entry/2019/11/03/005635 こちらも是非合わせて参考にしてください。

第1章 成虫の飼育環境云々について
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まずは成虫の飼育環境や諸々のことについて話していきます。

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最初は床材について。ここに関しては前回と何も変わりはありません。目の細かい川砂と無調整ピートモスを体積比5:5の割合で混ぜた床材(自分はエリスの土と呼んでいます)を使っています。

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川砂と無調整ピートモスは両方とも刀川平和農園のものを使っています。ここの川砂は目がとても細かく且つ粒が揃っており、水分を含んだ際、締まりが良く、しっかりと固まるので成虫が穴を掘ったり産卵するときも崩れにくくなります。

ちなみになぜ川砂とピートモスを混ぜるのかというと、カブリモドキマイマイカブリなどのオサムシは無機質の床材によく産卵します。特にカブリモドキ有機質と無機質が混ざった床材に好んで産卵します。
川砂は園芸用品を取り扱っているホームセンターで簡単に手に入り、ピートモスは劣化に強いため、この2種を使っています。

ブリモドキの場合、床材はそんなに深く考えなくてもいいと思います。コロナ禍でいつも使っている川砂が買えなかったとき、地元のホームセンターで売っていた別会社の少し粗めの川砂を使用したときも産卵を確認しました。カブリモドキマイマイカブリに比べ、床材にそこまで強い拘りを持ってないようです。

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エサに関しても前回とほぼ同じです。食べやすくするためと食べ残しを少なくするために、あらかじめ殻を割ってから与えています。ときどき殻を被る姿を観察するために、体長にあったカタツムリを割らずに与えていますが…()

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飼育ケースの中の環境は前回と少し変えました。前回のは転倒防止材をいろんな場所に置いていましたが、現在は中心に寄せて置いています。これは産卵するときにこの転倒防止材やミズゴケに寄りかかることができるようにするためです。

飼育温度についてです。オサムシは北方に起源を持つ昆虫であり、寒さに強く暑さに弱いという特徴があります。我が家のエリスも真冬の暖房のない室内(10度前後)でもノソノソと動いていたくらい寒さに耐性があります。しかし、流石に氷点下の気温は危険なため冬場は氷点下にならない室内に置いておくといいと思います。

夏場の管理ですが、成虫に関しては30度を越えないようにすればまず大丈夫です。しかし、問題は卵と幼虫、そしてサナギです。幼虫のところでも話しますが卵と幼虫とサナギは26度以上(特に27度辺りから)になると不全や突然死が出てくるようになります。
そのため、産卵セットのケースで飼育している成虫は26度以上にならないところに置く必要があります。詳しくは幼虫のところで話していきたいと思います。

ここまでが成虫の飼育環境についてです。前回の変更点はあまりなく、大きな変更点といえば産卵セットの温度管理のところですね。


第2章 幼虫の飼育と管理
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次は幼虫の飼育・管理についてです。

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飼育容器はホームセンターで売っているプリンカップを使用しています。ここは前回と変わらないですね。

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床材に関しては変更点があります。前回まではティッシュを底に合わせて切ったものを使っていましたが、今は成虫と同じエリスの土を使っています。ティッシュを切るのが面倒になったというのもありますが、大きな点として2令に上がった幼虫が大きくなりやすくなるということです。

幼虫はカタツムリを十分に食べると土の中に潜って脱皮をします。このとき、幼虫は蛹室のような部屋を作り、その中で体を膨張させて脱皮をします。この体を膨張させるところで大きく膨張させないと小さな2令になってしまいます。ティッシュだと大きな脱皮の部屋が作りにくいため、小さな2令がポツポツでてきます。
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ただまあ、ティッシュで飼っている幼虫の中には部屋を作らず地上で脱皮するやつもいるようで… しかもちょっと大きめになるんですよね…

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エサに関して言えば気付いた点があります。基本幼虫は1令につき1個のカタツムリをたべて脱皮します。しかし、たまにカタツムリを2個や3個食べる幼虫も出てくるんですよね。特に2令の時によく食べるやつが出てきます。ここで1個だけにしてしまうと、潜って蛹室を作らず地上を徘徊して、みるみる体重が落ちてしまい小型の成虫になってしまいます。1令のときも同じです。カタツムリを食べ終わってからもしばらく歩き回っているようであればもう1個与えるてみるといいと思います。

*幼虫の飼育温度について
ここ結構重要になってきます。前のところでも話した通り、卵と幼虫、そしてサナギは26度以上になると不全や突然死が起きやすくなります。実際に自分のところでも26度以上になった時期から幼虫の突然死と孵化不全が2件起きました。このため幼虫時の管理温度は26度以上にならないようする必要があります。…と偉そうなことを言っていますが、ここだけの話、私の部屋にはエアコンは付いておらず扇風機だけしかありません。ではどうやって管理しているのかというと
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このように発泡スチロールの箱と保冷剤で管理しています。これはクワガタの飼育本で載っていた幼虫の真夏の管理方法を応用したものであります。朝晩に保冷剤の交換をすれば25度以下のところをキープできます。ただし限界もあるのでその点は気をつけてください。

幼虫の飼育管理についてはざっとこのような感じですね。幼虫飼育でキモになるのは温度管理です。そこさえ気を付ければ幼虫飼育は簡単です。

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蛹化準備のところは以前と全く変わっていません。クワカブ用の860ccプリンカップやミニサイズのプラケにエリスの土を半分以上入れ、その中に2令幼虫を入れて待つだけです。幼虫はすぐに潜っていき蛹室を作りますが、いつまでたっても潜らずウロウロしている場合はまだエサを必要としているか、床材に何かしらの問題(水分量、固さetc)があり気に入らないという可能性があります。

第3章 新成虫の管理
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最後は新成虫の管理についてです。ここにも結構重要になってくるところがあります。

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新成虫は羽化してから約5日~7日ほどでエサを食べるようになります。ただし、最初はカタツムリなどの動物質のエサには食いつかず、昆虫ゼリーやバナナといったエサに食いつきます。これは最初に昆虫ゼリーや果物を食べることにより糖分を補給するためです。おそらく羽化で消費したエネルギーを回復するためだと思います。
では動物質のエサを与えるタイミングはいつかと言いますと、昆虫ゼリーや果物に見向きをしなくなった後が与えるタイミングになります。だいたい昆虫ゼリーや果物に食いついて2日たつと見向きをしないようになります。

ここからが重要になってきます。カタツムリを食べるようになったら沢山カタツムリを食べさせてください。前回のブログでも話した通り、カブリモドキは繁殖と幼虫飼育にカタツムリが必要となってきます。成虫の場合、生殖器官の発達と成熟に必要となってきます。ここでカタツムリを1個も与えないと生殖器官が発達しないばかりか、徐々に衰弱していき最終的に死んでしまいます。そのため、成熟期間の間はしっかりと十分な量のカタツムリを食べさせ、体の中を形成させてください。
しっかりとカタツムリを与えていれば約3~5ヶ月ほどで成熟します。目安としては口髭の先端が濃いめのオレンジになっていたら十分に成熟したと考えていいと思います。成熟期間中はエサを食べるのに集中させるため、個別で飼育をします。

~まとめ~
今回はエリスカブリモドキを半年と2ヶ月間飼って気づいたことやブログ等を読んで発見したことを踏まえながら、所感等々をまとめました。
結論から言うと「エリスカブリモドキはマジで良いぞ」ってことです。成虫はとても丈夫で基本さえおさえれば簡単に産卵させることができます。正直言って日本のマイマイカブリより簡単です。カブリモドキ、特にエリスカブリモドキは初めてカタツムリ食のオサムシを飼育するのにうってつけの種類だと思います。ネット上の情報が少ないエリスカブリモドキですが、今回のブログが少しでも参考になってくれると幸いです。今回参考にさせていただいたYYさんのブログのリンクも載せますのでこちらも是非ご覧になってください。

ホペイフリークの自己満足日記:http://hopeif.blog.fc2.com/

マイマイカブリ・カタツムリ食オサムシ飼育マニュアル①:http://hopeif.blog.fc2.com/blog-entry-832.html?sp

では!

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